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しんや会食・嘔吐恐怖症 克服サポート

会食恐怖症の「克服」って、症状ゼロじゃなかった

#会食恐怖症#嘔吐恐怖症#克服のコツ

この記事のもとになった動画です。

「会食恐怖症を克服したいです」

いちばん多くいただく言葉ですし、私自身も症状に悩んでいたころ、毎日このゴールを目指していました。

ここでひとつ質問です。その「克服」を、どんな状態としてイメージしていますか。

「症状ゼロ」を目指していると、波で折れる

たぶん多くの方が、症状が完全にゼロになること、普通の人と同じように何も気にせず食べられるようになることをイメージしていると思います。私もずっとそう思っていました。

症状を治さないと、普通の人と同じ生活なんて送れない。そう信じていたので、会食に誘われるたびに、食べられない自分の姿が頭に浮かぶ。それを変に思われるんじゃないかと、誘われた瞬間から不安が始まるんです。

やっかいなのは、症状には波があることです。

すごく良くなってきていたのに、急にまた悪くなる。そのたびに「また振り出しに戻った」「やっぱりダメなんだ」と落ち込んでしまう。 実際には少しずつ良くなっているのに、波が来るたびに挫折を繰り返してしまうんです。

症状ゼロをゴールにしていると、一度の波で心が折れてしまいます。

克服を、こう定義し直した

いま私が思う克服は、症状が完全に出ない状態ではありません。

症状とうまく付き合っていける状態。これが私にとっての「克服」でした。

「それは諦めじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。でも、これが意外と違うんです。

ありのままの自分を受け入れたとき、症状を意識すること自体が減っていきました。そして、その結果として少しずつ変化が起きてきたんです。

心理学では「逆説的介入」と呼ばれる考え方があります。不安は「消そう」とすればするほど、皮肉なことに強くなっていく。まさにそのとおりのことが、自分の身に起きました。

定義が変わるまでにあった、小さな気づき

とはいえ、一瞬で考えが変わったわけではありません。いくつかの小さな体験が積み重なった結果でした。

緊張は、30分くらいで落ち着く

最初の10分、15分は本当にキツいです。でも、時間が経つと楽になる瞬間が来る。それに気づいたのは、ある会食の途中でした。

残しても、意外と何も言われない

「残したら失礼だと思われる」というのは、思い込みだったのかもしれない。いまではそう感じています。

「具合が悪くて」と正直に言ったときの反応

思いきって言ってみたら、相手の反応は意外なものでした。私が思っていたほど、周りは私の食べる量なんて気にしていなかったんです。

こういう小さな体験が積み重なっていくうちに、ある日ふと気づきました。 症状はまだあるのに、「悩んでいない人と同じ生活」ができている。

そのうち「自分は病気だ」と考えること自体が減っていって、どちらかというと「自分の特性」だと捉えるようになりました。 その瞬間、自分の中で何かが緩んだ感覚がありました。

「人前でご飯が食べられない」。それは、苦手のひとつに過ぎないんです。 ただ、そこに気づくまでが長かった。ここが私の転換点でした。

最初の一歩は、食べなくていい

ここからは具体的な話をします。私が最初にやった、小さすぎる一歩の話です。

いちばん効果があったのは、当事者どうしでのオフ会や会食の練習でした。 同じ悩みを持つ人たちと、あえて飲食店に行って、人前で飲んだり食べたりしてみるんです。

最初から食事じゃなくていいんです。お茶だけでもいい。カフェでコーヒーを頼むだけでも、何かが変わり始めます。

「食べられなくてもいいから、その場にいる」。この第一歩が、克服につながっていきます。

そして、その行動ができた自分を褒めること。これが意外と難しいのですが、大事なところです。 食べられたかどうかではなく、行動できたかどうか。それだけです。

小さな成功体験を重ねていくと、「自分にもできる」と思える瞬間が来ます。その感覚が、克服への考え方を少しずつ育ててくれます。

私がした失敗:予定を詰め込みすぎた

ただ、私は失敗もしています。

一時期、毎週のように会食の予定を詰め込んだことがありました。早く治したい、もっと場数を踏まなきゃ、と焦っていたんです。

でも、これは逆効果でした。結局それも、会食恐怖症にとらわれていることに変わりないんですよね。

心のことは、少しずつしか変わっていきません。無理をすると、かえって症状を悪化させてしまいます。あのころの自分は、正直に言って反省しています。

もうひとつ大事なことがあります。調子が悪い日は、無理にトレーニングしないこと。

「せっかく予定を入れたから」と、体調が悪いのに無理に参加すると、嫌な記憶だけが残ってしまいます。

自分が「ちょっとできそうかも」と思える瞬間は、実は回復の兆しだったりします。 「今日は、いけるかもしれない」。そう感じたときだけ、少しチャレンジしてみてください。

「絶対に治すぞ」と力任せに意気込むと、自分の心に静かにダメージを蓄積させてしまいます。

まとめ

克服とは、症状がゼロになることではありません。 症状が出ても「まあ大丈夫か」と思える自分になること。 これが私にとっての克服の正体でした。

時間が経てば落ち着くと知っているだけで、まったく違います。残しても変に思われないと分かっていること。これこそが本当の克服だと思っています。

そして逆説的なのですが、そうやって症状を受け入れられるようになると、気づいたときには症状を意識しなくなっていきます。意識しなくなると、症状自体が出なくなっていくんです。

だから、今日からできることはたったひとつです。

成功のハードルを下げてみてください。

「今日はカフェでお茶ができた」「緊張したけれど30分いられた」。その小さな成功が、克服につながっていきます。

少し時間はかかるかもしれません。それでも、小さな成功体験を積み重ねていってほしいと思います。 焦って詰め込まないこと、調子が悪いときは休むこと。注意してほしいのは、それだけです。

同じ悩みを持つ人とつながれるオフ会については、活動記録に当日の様子をまとめています。 参加してみたい方は、公式LINEから気軽に声をかけてください。

あなたにとっての「克服」は、どんな形ですか。 よかったら、公式LINEで教えてください。


※ この記事は当事者としての経験談です。医学的な診断や治療を目的としたものではありません。

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